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Gigamix Online

懐かしの8bitおもちゃPC「MSX」を骨までしゃぶり尽くそう。MSXの最新ニュース、ブログ、自作ソフトの配布など。

blueMSX v2.0がかなり凄い

MSXエミュレータ
マジラビ起動中

着実に進化を遂げるMSXエミュレータの一つ、blueMSX の最新バージョン(ver.2.0)が、11月20日にリリースされました。今回のバージョンアップの目玉はやはり「MSX turbo Rモード」の追加でしょう。また、MSXのアーキテクチャの基礎になったとも言われる、SVI(SPECTRAVIDEO)にも対応(そのうちColecoVisionも!?)。それに加え、これまで通りの豊富なオプションや仮想環境を用意した、ハイスペックの王道を行く完成度で、いよいよ最強に強まったMSXエミュレータの一つとの声もちらほら。

公式のMSXエミュレータである MSXPLAYerクローズドβテストに首を突っ込む身分ではありますが、いま最も注目されている「blueMSX」の体験レポートを書きたいと思います。

とにかくハイスペック!豪華な仕様

blueMSXは、他のどのMSXエミュレータと比べても決して劣るところなく、それどころか最強の異名を取る完成度に仕上がっています。ここまで徹底してハイスペック化を目指すエミュレータというものを久しぶりに見ました(一時期はRuMSXかなー?と思っていたんですが)。

blueMSXの主な特徴は、以下の通り。(blueMSXのページより引用)

  • 現在SVI318/328,MSX,MSX2,MSX2+とTurbo-Rのエミュレーションと機種構成編集をサポート
  • 多言語対応と一部の国別のキーボードへの対応
  • DSK/ROM/CASとZIPファイルのサポート
  • FM-PAC,SCC+と新しくMoonsound機能のが追加されました。専用ミキサーと出力にモノラルとステレオをサポート。
  • 入力にジョイスティックとマウスに対応
  • ”最近使ったファイル”機能により、素早くファイルへアクセスが可能
  • 画面キャプチャーと音のWAV出力が可能
  • 多種多様なショートカットキー操作

引用元では挙げられていませんが、スキンの導入は注目に値します。デザイン先行のcoolなスキンが組み込まれており、このビジュアルがblueMSXの評価を上げています。今後はSTOPキー、SELECTキー、かなキー、GRAPHキーなど、実機では分かるのにエミュレータだと途端に分からなくなるキーに対してスキン内のボタンをマウスでクリックして実現するような、実務(というかプログラミング)に向けたスキンが欲しいところかも(スキンの仕様が理解できて暇が出来たら自分で作るかもしれませんが…)。

典型的なBASICゲーム

海外発のMSXエミュレータでは日本の「BASICゲーム」の動作検証は蔑ろにされがちですが、blueMSXはかなり安定動作するようです。日本語に対応しているということでJISキーボードにフル対応していますし、LINEが欠けたりPAINTの塗りつぶしに失敗するようなことも無く、ON SPRITE GOSUBでしか使わないようなVDPのスプライトの衝突判定も実装されていますし、正確な処理速度の再現が求められるFOR〜NEXTの空ループでタイミングを取っているようなBASICゲームでも安心です。ただ、MSX・FANの付録ディスクが動かないという報告もある…とか?

これはちょっと…という点で真っ先に感じたのは、ジョイパッド(キーボード)の反応がやや鈍い気がするところ(scale x1だとそれほどでもないので自分マシンがヘタレなだけかもしれませんが)。遅延しているのかな、シューティングゲームなどで自機がすべっているような感覚。反応速度アップが課題?

blueMSXをMSXPLAYerっぽく使う

MSXPLAYerは、フロッピードライブや MSXゲームリーダー と組み合わせて実機用のメディアをそのまま利用するコンセプトな為、ひたすら仮想化を目指す非公式のMSXエミュレータとは方向性がまるで違います。よって、blueMSXをMSXPLAYerのように「実機志向」として使うにはやや工夫が要ります。

blueMSXには「ディレクトリ挿入」という、Windows上の実フォルダを仮想MSXのドライブに割り当てる 機能があります。ディスクイメージを作らずとも、フォルダにコンテンツのファイルを入れておけばフォルダがドライブとして認識されるので、WindowsMSXのコンテンツを管理している人なら大変便利に使えるはずです(MSX-DOS1の仕様につきフォルダ内は合計713KB・112ファイル以内に抑えたほうが良いでしょう)。

Aドライブを指定

この機能を逆手に取って、WindowsのAドライブ(3.5インチFDD)のルートディレクトリ(A:\)に対して「ディレクトリ挿入」を行うと、blueMSXでも実機用のフロッピーへダイレクトアクセス!

フロッピーの中身そのまま利用可

注意しなければならないのは、コンテンツがすべてファイル化されている必要があるため、DOSフォーマットを利用しない市販ソフトをフロッピードライブに入れても使えません。

また、「ディレクトリ挿入」機能を利用している状態では ファイルの保存処理が実フォルダで反映されません。(内部的には保存が完了しデータも残るので、指定フォルダ内のファイルを仮想ディスクイメージにごっそりコピーした後にそれを操作しているのかなーって気がしています) なので、blueMSXでMSX用のソフトを開発するときはやはりディスクイメージ上で行うのが安心ということになります。ファイルの書き出し機能は欲しいけど…やっぱり難しいのかなぁ。

MSXPLAYerのBIOSで起動

頑張れば、MSXPLAYerのシステムBIOSをblueMSXで利用することもできます(頑張り方は「楽しいMSXエミュレータ&ゲームス(秀和システム)」に記載されています)。BIOS著作権うんぬんで心配症な方はお試しあれ!

ド素人向けのオプション設定も欲しい

自分はグラフィッカー上がりなもんで他の人は気にしないのかもしれませんが一応書くと、表示系のオプションが高機能すぎてデフォルト設定では「色飛び」してしまい、意図した色が表示されません。下記のBASICプログラムを実行すると、パレット(6,6,6)が(7,7,7)と同じ色に見えてしまいます。

10 SCREEN 5,2:COLOR 15,0,0:CLS
20 COLOR=(14,6,6,6)
30 COLOR=(15,7,7,7)
40 LINE(0,0)-(127,211),14,BF
50 LINE(128,0)-(255,211),15,BF
60 PRINT INPUT$(1)
70 END
色が出ない
色が出てる

この症状は、ガンマ値やコントラストなどのパラメータをすべて1.00にセットすれば解決はします。左はデフォルト設定、右はパラメータをすべて1.00にした設定です。ちなみにデフォルト値は…ガンマ1.02、明るさ1.04、コントラスト1.08、彩度1.00。

音声系のオプションも、デフォルト設定では「ステレオ」になっているので、これまでとは違う感覚に聴こえます。PSGのみのBGMを演奏させると3chぶん綺麗にパンが振られるので(いやYAMAHAMSXは元々そうなってましたが)、逆に何の曲なのか理解できなくなります。

実際のフロッピーディスクをアクセスしているような光景を再現するためか、ディスクアクセスの時間を敢えて作っている!?これはオプションでウェイトのON/OFFを指定できたほうが良いのではないでしょうか。ついでにONだと「ガー、カッカッカッガー、ガー…」というようなディスクアクセス音(wav)まで出る、とか(笑)。

こだわりの結果なのかもしれませんが、なんと言うか、デフォルト値がどれも玄人向けのこだわりまくりなのが逆に普通に使おうと思ったとき影響を及ぼしているような気もします。こだわりまくりのデフォルト設定はこれはこれでアリとして、押すとごく普通の設定が書き込まれる「素人向け・普通」ボタンが用意されていると嬉しいと思いました。

「マジラビ」の動作に難あり!?

ゲームの出来はともかくとして(^^;、うちのサークルのゲームソフト、マジラビRemix が、なぜかMSXエミュレータでことごとく動作不良を起こしてしまいます。blueMSX v2.0でもいくつか出てしまいましたので、この場で報告します。

SC3アニメ失敗

オープニングのアニメーション(SCREEN 3)が正常に切り替わらないため、パレットだけが画面に反映されている様子。SCREEN 3におけるアクティブページ・ビジュアルページの実装が足りない!?ちなみに へぇボタン for MSX2間違いナイ!ボタン も同様にダメでした…。

Viewフォント失敗

turbo Rモードで起動すると、A1GT内蔵MSXViewフォントROMが「存在はするがフォントデータが無い」状態になっていて「豆腐」でしか表示できなくなり、日本語がまったく読めない様子。MSXの定番ファイラーである MM や MGSEL、KID(Viewパッチ)等、MSXViewフォントに対応(=積極的に利用)するMSX-DOSフリーソフトでも同様に文字表示ができないかもしれません。フォント自体が存在しないのか、仮想MSXへの実装方法が違うのかの切り分けができないのでアレですが、フォントデータが無いくらいならいっそダミーROMが存在しない設定のほうが逆に親切のような気がします。

Viewフォント成功

こちらはMSX2+モードで起動し、スロット1にMSXViewのROMイメージを指定した、僕の望んでいる画面です。turbo RモードではViewフォントはスロット1よりも内蔵ROMが優先される(ように組まれているソフトが多い)ので、「豆腐」現象は回避できないのです。

インターレース失敗

通常スタッフロール(SCREEN 6インターレース)の後にオープニングデモへ復帰した際、GIGAMIXロゴ表示画面(SCREEN 5)で、裏画面がインターレース表示されている様子。SCREEN ,,,,,3の後にビジュアルページを奇数にセットしないと本当のインターレースモードにならない(=偶数では表画面しか表示されない)実機上の仕様が、blueMSXでは必ずインターレースモードになるために起きている現象のようです。→ 過去の関連記事

定番エミュの可能性大!今後にも期待

現時点でも非常に完成度の高いblueMSXですが、今後、海外で発売が予定されている「Sunrise版MSXゲームリーダー」にも対応予定とのこと(でしたっけ?アスキー版は?)。実機用のコンテンツをも飲み込む「MSXコンテンツプレイヤー」に、いま最も近い存在にあることに間違いないでしょう。今後も要注目であります。

それと、今頃ですが、うちのサイトへのリンクをありがとうございました。m(_ _)m

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