【2005.5.20更新】遂に「1チップMSX」の予約が始まりました! 5000台以上の予約で生産決定です。これを機にぜひ予約を!
既に ASCII24 や EDN Japan.com などの報道でご存知の方も多い「1チップMSX」。去る11月8日に多摩市民館で開催された 南関東MSXユーザーの集い(ミナカン) にて同様に1チップMSXの試作基板が展示されましたので、思わず触ってきました。
うす!ちいさい!1チップMSX
基板の端子類をチェック。前面と後面の両方を撮影。(写真をクリックすると拡大)
1チップMSXの基板自体はDVDトールケースよりも若干大きく、新型PS2よりは小さい感じ。中央にアルテラのFPGAチップ「Cyclone」が君臨しています。SDRAMは32MBも載っていますが、これ以上容量の少ないメモリがもはや入手できないので仕方なく32MBとのこと(贅沢だ!)。
しかし量産型ではコスト削減により端子類がごっそり削られる可能性が高いです。おそらくカートリッジスロットは1基、ATARIもUSBも1口、ビデオはS端子、オーディオはモノラル…というように(でもS端子+モノラルのケーブルって普通売ってないですよね)。
そのまんまMSX1!しかも微妙にパワーアップ
理解している人が見ないと驚けない画面をどうぞ。
肝心の動作内容は、もうMSX1そのまんまです。ちゃんとドットがやや横長になります。ビデオ端子で映し出された映像は、MSX1時代のような強烈な色のにじみは無いので、映像出力のクオリティが微妙に上がっている気がします。
また、MSX1時代には存在しなかったS端子や、いわゆるPC用のモニタに接続できる31KHzのRGB出力(VGA出力)にも対応しています。MSXアソシエーションの中の人に聞くと、変換ケーブルがあれば15KHz(実機用21pinアナログRGB)でも映るそうです。また、初期パレットのカラーをワザとMSX1(のビデオ出力)っぽくしているそうです。
カートリッジスロットはMSXゲームリーダーとは違って「本物のスロット」ですので、増設FDDやMSX-Audio、通信カートリッジ、まさかの「MSX2バージョンアップアダプタ」などのI/O系ハードウェアも接続可能(のはず)です(センサーキッド はMSX2用なので今回は動きません)。
ASCII24のレポートでは一部MSX2も動きます、とありましたが、ミナカン会場ではMSX2使用時のサンプルも用意さけていて、ドラゴンスレイヤー英雄伝説 がFM音源のBGM付きで普通に動いてました(写真撮ってませんすみません)。ということは、この基板は MSX2とFM音源(OPLL)までは1チップで実装可能 なパフォーマンスを持っているということです。しかし、この構成でFPGAの8割を消費しているらしく、MSX2+の実装はなかなか難しそうです。
また、僕が今回驚いたのはBASIC画面のプロンプトで把握できる「MSX1+Disk BASIC 2(MSX-DOS2)」というシステム構成。これ、実機では実現できません。今回の展示ではSDカードスロットをFAT16に暫定対応したストレージドライブとしていましたので、これまでMSX(FAT12)のストレージの上限が32MBだったものが、FAT16の2GBまで1ドライブでアクセスできるようになっています(理論値)。
BASICのフリーエリアが25KB弱だというのに、ストレージは2000000KBまでOKというこのギャップって一体。
そういや、1チップMSXではMSXPLAYerとは違い、BASIC起動画面にMSXアソシエーションのコピーライト表記が無いんですね。
今後のMSXはこう使われる!?
未来予想図ということで…。
- 液晶モニタ
- USBキーボード
- USBジョイパッド
を繋げてみたり。(注:31KHz RGBは既に動いてます) うう、FPGAの空き領域にUSBコントローラをぜひ…!
ただなぁ、こんなに素晴らしいものが出来上がっていると言うのに、僕らはそれほど盛り上がれないのはなぜなんだろう。 あ!未だにMSXの実機を使っているから だ!(^_^;
※この仕様は製品版では変更される場合があります。