画像圧縮のBARGAINがv5.31に

　作者自ら 14年間丹精込めて育て上げた と自負する、KATSU＠tcnさんのMSX用画像圧縮ソフト BARGAIN がVer.5.31にバージョンアップしました。RAMディスクの容量が2MBを超えた場合の不具合を修正、グラフサウルス形式の変換機能を廃止、とのこと。

　旧・事務日誌では何度か採り上げたことがあるので昔からここをご覧になっている方は「BARGAIN」をご存知でしょうが、blogになってからは初めてなので、BARGAINとは何ぞや？という方もいらっしゃるかもしれません。というわけでもっと掘り下げてご紹介。

実際にエンコードしてみよう

　今回はこんな猫画像を用意。BMP to MSX でSCREEN 8画像を作成し、BSAVE保存しました。見かけ上の色(中間色)を増やすために画像にタイリングを施してあるので、ベタ圧縮よりは圧縮が効かないはず。ちなみにこのBSAVE画像が欲しいという奇特な方はこちら。

　MSX上でBARGAINを起動します。ファイラー画面が表示されるので、画像ファイルを選んでReturnキーを押します。

　エンコードに時間を要するのでユーザーを飽きさせないようエンコードデータをVRAMへじわじわと表示して場を凌くその様は、「いわゆるパソコン」にどっぷり浸かった我々が忘れかけていた懐かしい光景(MSX2でJPEGをデコードするのに何分かかったことか！)。ちなみにturbo R使用時は10秒くらいでエンコードが完了します。

　エンコード完了。BSAVE形式で54279バイトあった画像データは、BARGAIN圧縮で23774バイト(56%)になりました。なかなかの圧縮力で、これはお値打ち！(でもポイント10%還元とかはありません) ちなみにデコードは一定面積のブロックデータがなぜか左右ジグザグに表示される(左端→右端→1ブロック下へ→左端→1ブロック下へ→右端…)ので、これはこれで面白いです。ゲーム中の演出として、そのまま使えるのではないか。

ファイラーの操作性UPを切望

　MSX用画像ファイルの整理整頓はもちろん、画像を大量に使うようなゲームソフトの開発にも持ってこいのBARGAINですが、僕がテストしてみて感じた点を書かせていただきます。偉そうに語ってしまいすみません、ぜひご検討下さい＞作者さん(見てないかも？)

起動時のデフォルトがH:\でなく、BARGAIN実行時のドライブ＆ディレクトリが見えて欲しい。→ テスト時にA:\BARGAINというディレクトリにソフトとCGを入れて実行したらこのディレクトリにアクセスできなかったので。
A:とH:以外のドライブも対応して欲しい → うちのA1STはA:が似非RAM、B:〜E:がMEGA-SCSIのMO、F:がFDDだったので。
グラフサウルス形式(*.SR?)の読み込みに対応して欲しい。→ SCREEN5〜7はパレットデータが別になってますが、SCREEN8〜12はただのBSAVE画像なので。
DOS用のビュアーがあると便利かも。→ MSX-DOS2用の定番ファイラー「Multi Mente(MM)」などで拡張子.BN?をそれに割り当てておけば、MMのファイラー上で画像が閲覧できて管理がしやすいので。

Windows PCと連携したいので募集！

　今後、この手のソフトはWindows PCとの連携が普及の鍵になってくると思います。最近では、実機のFDDをできるだけ使わないようにして長持ちさせたい＆フロッピーディスクの磁性体がそろそろ限界でデータが消えそうという理由の上、MSXのフロッピーがMS-DOSと互換性があるメリットも手伝って、MSX用のファイルをWindows PCで管理するユーザーが増えています(HDに溜め込んで好きなときに好きなだけ取り出す)。

　例えば、Susie のプラグインとしてBARGAIN形式を開くようなアプリが開発されるようになれば、Windows上でも画像の管理がとても容易になります。うちのサークルでも DMシステム2 という、今で言うところのフレームワークにて「BPE圧縮」をサポートしていますが、このへんについては立ち遅れています。

　と言うかいきなり募集企画になりますが、BARGAIN形式やBPE形式など、MSX用各種CG圧縮フォーマットの Susieプラグインを作っていただけるWindows プログラマーさんはいらっしゃいませんでしょうか？MSXフォーマットの仕様はこちらで用意しますので、ネタだと思って ぜひとも作っていただけないでしょうか？

　うちのサークルでは過去に「ベタ郎」というMSX-DOS用のグラフィックビュアーを作成しており、画楽多、CHEESE 2 など、超マイナーな画像フォーマットでもある程度は把握できます。ついでにダ・ビンチ、ミケランジェロ、ビデオグラフィックス、写画楽、ピクセル2、ピクセル3、EDDY II、描きくけコンなど、もうどうしようもないほど超マイナーな画像ソフトにも随時対応できれば最強、と。(意味あるのか？)